踏み越(235)えて秩序乱す、軍人皇帝時代
軍人皇帝時代とは、ローマ帝国において、地方軍団に擁立された皇帝(軍人皇帝)が次々と即位した時代のことです。
235年に即位したマクシミヌス帝から始まり、およそ50年間続きました。
この記事では、軍人皇帝時代について整理し、高校世界史で問われやすいポイントをわかりやすく解説します。
軍が皇帝を擁立する時代へ
カラカラ帝が217年に暗殺されて以降、皇帝の地位は軍の支持によって左右されるようになります。
軍の支持を失った皇帝が暗殺される事例が相次ぎ、皇帝の権力は不安定になりました。

軍人皇帝時代
その後、数代の皇帝を経た後、235年に軍にローマ皇帝として推挙されたのが、将軍マクシミヌスです。
ここから軍人皇帝時代が始まります。
有名な軍人皇帝は、マクシミヌス帝とウァレリアヌス帝です。
マクシミヌス帝

マクシミヌス帝は、最初の「軍人皇帝」です。
帝位は軍団の支持によるもので、元老院やローマ市民から選ばれた皇帝ではありませんでした。
元老院と対立し、イタリアへ進軍しますが、自軍兵士によって殺害されました。
「軍に担ぎ上げられ、軍に殺される」という軍人皇帝時代の典型例になりました。
ウァレリアヌス帝

ウァレリアヌス帝は、初めて敵国の捕虜となったローマ皇帝です。
エデッサの戦いで敗北

この頃、東方ではパルティアに代わり、ササン朝ペルシアが台頭していました。
ウァレリアヌス帝は、エデッサの戦いでササン朝ペルシアのシャープール1世に敗北。
その後、捕虜となり消息不明になりました。

3世紀の危機
3世紀のローマ帝国では、内では軍人皇帝の乱立、外では北方のゲルマン人や東方のササン朝ペルシアが侵入し、非常に混乱した時期が続きました。
これを「3世紀の危機」といいます。
この状況は、最後の「軍人皇帝」となるディオクレティアヌス帝による帝国再建まで続くことになります。

理解を深めるQ&A
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