902年 延喜の荘園整理令

醍醐天皇
醍醐天皇
語呂合わせ

暮れに(902)出た、延喜の荘園整理令

醍醐だいご天皇は、延喜えんぎの荘園整理令を発令し、全国に広がりつつあった私有地(荘園)の拡大を抑えようとしました。

これは最初の荘園整理令としても知られています。

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延喜の治

延喜えんぎは、醍醐天皇によって治められた時代のことを指します。

藤原時平ふじわらのときひらなどの有力な貴族の補佐を受けつつ、天皇自らが政治に取り組み、のちに「理想の天皇親政時代」として称賛されました。

初期荘園の拡大

743年の墾田永年私財法こんでんえいねんしざいほうの施行以降、土地の私有が容認されたことで、多くの荘園が生まれました。

当初は国の管理下にあった初期荘園も、次第に貴族や寺社が朝廷の許可を得ずに私的に荘園を所有するようになります。

その結果、課税を逃れる土地が増加し、国の財政は次第に圧迫されるようになりました。

最初の荘園整理令

こうした背景のもと、902年、醍醐天皇藤原時平の協力を得て、延喜の荘園整理令を発布しました。

これは、違法に設置された荘園の廃止を命じる勅令で、日本初の荘園整理令とされています。

国家の財源を確保し、律令体制の維持を図る重要な施策でした。

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