酷使(前594)せず、ソロンの改革
『ドラムをソロでペイしてクレカ』(アテネ民主政の発展の順番)
ドラ = ドラコンの立法(前621年)
ソロ = ソロンの改革(前594年)
ペイ = ペイシストラトスの僭主政治(前561年)
クレ = クレイステネスの改革(前508年)
ソロンは、財産に応じて市民の権利や義務を定める財産政治を行いました。また、負債を帳消しにして債務奴隷を禁止にしました。これをソロンの改革といいます。
この記事では、ソロンの改革について整理し、高校世界史で問われやすいポイントをわかりやすく解説します。
貴族と平民の対立

当時のアテネでは、政治を独占してきた貴族と、交易で豊かになってきた平民の間で参政権をめぐって対立が生じていました。前621年のドラコンの立法では、慣習法の成文化がされましたが、平民の参政権は、依然として認められませんでした。

債務奴隷の発生
また、貧富の差の拡大によって貧しくなった平民が、借金を返せなくなり、債務奴隷になるという問題も発生していました。
ソロンの改革

このような中、調停者として現れたのがソロンです。
アテネのアルコン(執政官)となったソロンは、貴族と平民の政治的対立を解消するため、様々な改革を行いました。
財産政治 ― 参政権が経済力に依存
ソロンは、市民を財産の多寡によって4つの等級に分け、それぞれの身分に応じて参政権や軍役の義務を定めました。これを財産政治といいます。
この制度によって、それまで貴族だけに限られていた参政権が一定の財産を持つ平民にも広がることになりました。
| 等級 | 参政権 | 軍役 |
|---|---|---|
| 第1等級 | 重職になれる | 騎兵として参加 |
| 第2等級 | 上級の役人になれる | 騎兵として参加 |
| 第3等級 | 一般の役人になれる | 重装歩兵として参加 |
| 第4等級 | 民会に参加できる | なし |
債務奴隷の禁止 ― 負債の帳消し
債務奴隷を禁止するために、負債を帳消しにしました。これにより、貧乏な平民でも借金で奴隷にならずに済むようになりました。
下層平民の不満は未解消
ソロンの改革により、裕福な平民には参政権が拡大されたものの、貧しい平民の不満は解消されませんでした。
このような中、山地党と呼ばれる下層平民の支持を受けたペイシストラトスが登場します。

理解を深めるQ&A
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