前586年 バビロン捕囚

バビロン捕囚
バビロン捕囚
語呂合わせ

こばむ(前586)ユダ王国の滅亡、バビロン捕囚

バビロン捕囚ほしゅうは、ユダ王国ヘブライ人(イスラエル人)が、新バビロニア(カルデア)の君主ネブカドネザル2世によって首都バビロンに連行された出来事のことです。

目次

ヘブライ王国の分裂

前1000年頃にダヴィデ王が建設したヘブライ王国は、ソロモン王の死後、多神教を受け入れた北のイスラエル王国と一神教を死守する南のユダ王国とに分裂しました。

イスラエル王国の滅亡

ヘブライ王国が分裂してできたイスラエル王国は、まもなくアッシリアのサルゴン2世よって滅ぼされました。

ユダ王国の滅亡

その後、ユダ王国も新バビロニアのネブカドネザル2世によって滅ぼされました。ユダ王国の滅亡の際に多くのヘブライ人がバビロンに強制移住させられました。これをバビロン捕囚といいます。

解放王キュロス2世

バビロン捕囚によりヘブライ人は約50年にわたり捕虜状態になります。その状態に終止符を打ったのがアケメネス朝ペルシアの初代国王キュロス2世です。彼は新バビロニアを滅ぼした際に、連行されていたヘブライ人を解放しました。

キュロス2世は、「解放王」と呼ばれます。

ヘブライ人、イスラエル人

ヘブライ人という名称は外国人から呼ばれた呼称です。自らはイスラエル人と称していました。日本人が、「ジャパニーズ」と外国人から呼ばれ、自らは「日本人」と称している関係に似ています。

ユダヤ教の成立

バビロン捕囚から解放されたヘブライ人は、故国に帰りイェルサレムヤハウェ神殿を再建し、ユダヤ教を成立させました。ユダヤ教成立後のヘブライ人のことをユダヤ人といいます。また、旧約聖書が完成したものこの直後のことです。

唯一神ヤハウェ

ユダヤ教は、唯一神ヤハウェを信仰する一神教です。

古代オリエントでは、多神教が主流であったのとは対照的です。

モーセ十戒のように、神が預言者を通して下した教えが基盤になっています。

選民思想とメシア待望

バビロン捕囚から解放された体験は、ユダヤ人こそが神に選ばれた民として救済されるという選民思想メシア(救世主)が遣わされるといった信仰を強めました。

目次