語呂合わせ
視野を(前480)広げて、サラミスの海戦
サラミスの海戦は、第3回ペルシア戦争において、アテネの将軍テミストクレスがアケメネス朝ペルシアのクセルクセス1世をサラミス湾で打ち破った戦いです。
目次
テミストクレスの先見性
アテネの将軍テミストクレスは、アテネ市民がマラトンの戦いの勝利を喜ぶ中、アケメネス朝ペルシアの再来を予見し、海軍力の増強を提唱していました。
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銀山の収益で三段櫂船を建造
ちょうどその頃、アテネ領内のラウリオン銀山から大量の銀が発見されます。
テミストクレスは、この銀の収益を軍艦建造に充てるように市民を説得し、
三段櫂船は、高速かつ機動性に優れ、狭い海域での戦闘に適しており、サラミスの海戦で決定的な役割を果たすことになります。
サラミスの海戦
アケメネス朝ペルシア軍を率いてきたクセルクセス1世に対し、アテネは一時的に市民を全員避難させる決断をします。
テミストクレス率いるアテネ艦隊は、重く大きなペルシア艦隊を狭いサラミス湾に誘導し、機動性に優れた三段櫂船によって敵艦を次々と撃破しました。
この戦いでアケメネス朝ペルシア軍は大敗し、ギリシアへの本格侵攻は頓挫することになります。
無産市民が三段櫂船の漕ぎ手として活躍
この海戦で、三段櫂船の漕ぎ手の役目を担ったのは、無産市民です。
これまで政治参加から遠ざけられていた無産市民が、武器が必要ない船の漕ぎ手として活躍しました。
無産市民の参政権獲得
この活躍がきっかけで、アテネの無産市民の参政権獲得が進むことになります。
この結果、直接民主制を基盤とするアテネ民主政が本格的に発展していきました。
戦争と政治の関係を知る上でも、サラミスの海戦は極めて重要な転機だったのです。